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ADHDや鬱にロボトミーか電気ショック療法か?鬱でロボトミーをされそうになった敏腕外科医の話し。~前半~

03/01/2021

人間らしい死にかた―人生の最終章を考えるで有名なシャーウィン・ニューランド氏。
医師でもあり、作家でもあります。

そんなニューランドさん、TED2003で、「電気ショック(electroshock therapy)療法が私を救った」というタイトルで自身の体験を話しています。

彼は、重度の鬱症状がでたときに、ロボトミーをされる寸前でしたが、その時たまたま訪れた優秀な医師によって、「この患者はただの鬱でこうなっているからロボトミーの前に電気ショック治療をしてみよう」という提案で電気ショック治療で回復し、ロボトミー手術を免れたという体験があります。

彼があの時、電気ショック治療でなく、ロボトミーをされていたら、TEDでのスピーチもなかったでしょう。

昔の電気治療は、全身麻酔なしに、強い電流を一気に流す方法で行われていた時代もあり、患者が電気ショックで舌を噛んだり、骨折したりする事故もあり、その姿が人道に反するとの問題がでました。


しかし、全身麻酔を使用するようになり、穏やかな一連のパルス波電流を脳に流す時代に移り、その問題は解決されたはずでしたが、抗うつ剤が製薬会社によって発表された時期から、電気ショック治療は再び人道に反するというイメージが強くなり、姿を消していきました。

しかし、ニューランドさんによると、電気治療は効果がある。そして自分を救ったと話しています。

電気治療のはじまりは、悪魔祓いだった!?

実は現在も電気ショック療法は行われています。

また最近では、麻酔すら必要ない、「経頭蓋磁気刺激(TMS)」という新しいタイプの電気ショック治療が登場し、この治療法が、ADHDの最新治療にならないかと議論をよんでいます。

今回は、電気ショック治療の始まりや、当時の効果について、TED2003でのニューランドさんのスピーチからご紹介したいと思います。

・昔は統合失調症などは悪魔に取りつかれた人とされて、エクソシストが悪魔に取りつかれた人の悪魔払いをするときに、身体を痙攣させることで、悪魔が払えると信じられていました。

・医学がやや科学的になった 紀元前450年頃には、ヒポクラテスとその弟子たちはけいれんを引き起こす働きを持った植物を探し、そのハーブを使って、悪魔払いをしていました。

・16世紀頃には パラケルススという人物が けいれんを発生させる樟脳(ショウノウ)の量で どの程度のけいれんが起こるかを 予測できることを発見しました。
この意味は、分かりやすく説明すると、うつ症状がでたときに、クローゼットの防虫剤に使われている樟脳(ショウノウ)を少量食べると、痙攣がおこり、鬱が回復するというものです。

・1932年 主にうつ病の治療にあたっていた 3人のイタリア人精神科医がいました。
彼らの患者の中には同時にてんかん症状を 持っている患者ががいることに気づき、何度かてんかん発作を起こすと、うつが軽快するか、しっかり完治することに気付きました。

そして、電気を使った痙攣をおこすことに興味を持ち豚を使って、電気治療の実験をしました。
豚が死ななかったので、その当時、街にうろついていた、統合失調症と思われるホームレスの男性を連れてきて、人体実験を始めました。

この男性は何ヶ月も前から知られており、不潔な状態で意味のある言葉をまるで話しません
でした。

治療方法は、この男性のこめかみに、非常に小さな電源を繋ぎ「55ボルト-0.2秒で」
電気を流すものでした。

そうすると、電気による大発作の後、その男性は、起き上がって、 「このクソ野郎が!!俺になにしてんだ!」と怒ったそうです。

意味のあることを一言も話せなかった男性の変化をみて、医師達は更に強い電流を彼に流すことに決めました。

今度は110ボルト-0.5秒が使われました。 そして驚くことにその後この男性は完璧に話し始めたのそうです。
多少の再発はあったものの一連の治療を施すとこの男性はほとんど治ったそうです。
しかしもちろん 統合失調症を抱えていたわけですから、治療を続けないと、数ヶ月で症状は戻ってしまいます。

Wikiによるとこの男性は、この方法を11回行ったあとエンジニアとして職場に復帰した。
と記載されています。

・そのイタリアでの研究後、西洋では誰もが電気を使ってけいれんを起こす治療を「統合失調症や重度のうつ病の人々」に使い始めたのです。
統合失調症に対して
これはあまりよい結果が出ませんでしたが、うつ病に対しては 30年代から40年代半ばまで電気ショックを使う治療法は非常に 非常に効果があることがかなり明確になっていました。
当時抗うつ剤がありませんでしたので。大変よく使われる治療法になったのです

今日は、電気ショックの始まりの説明でした。
続きはまた書きますね。

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